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【ボクだけがしっている】ゲームレビュー/鳥肌が立つ感動のラスト

※本ページにはプロモーションが含まれている場合があります。

今回はニケ様が制作された「ボクだけがしっている」の紹介とネタバレありのレビューを書いていきたいと思います。この作品は様々な登場人物のヒューマンドラマが垣間見えるノベルゲームです。

この記事はこんな人におすすめ!

●1本の映画を観たかのような重厚なストーリーをゲームで味わいたい人

●物語のラストで特に感動できる作品をプレイしたい人

●「ボクだけがしっている」のレビューやストーリーの感想を知りたい人

※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。

 

ちなみにこのゲームは、「はじめましてボクのカノジョ」「キミに心臓をあげたい」「キミのニセモノに恋をする」「テスト返し」という作品を事前プレイするor視聴後に遊ぶことを作者様が推奨されています。

個人的には、特に「キミのニセモノに恋をする」のストーリーを知った上でこの作品をプレイするとより楽しめると感じました。

キミのニセモノに恋をする」のレビュー記事もありますのでよろしければそちらを読んでからこの記事を見てみて下さい!

「ボクだけがしっている」あらすじ

病院での長い入院生活を終えた主人公「アキラ」には「ミサキ」という患者仲間がいる。女子大生の彼女はSNS上で知り合った男性と会う約束をしているようだ。ミサキはその男性と無事に会うことができるのだろうか?

「ボクだけがしっている」は何でプレイできる?

このゲームはノベルゲームコレクションにてプレイ可能です。

ゲームの特徴・評価

・プレイ時間は1時間程度

・エンディングは全7種類(TRUE END4種類・BAD END3種類)※TRUE END2~4はTRUE END1開放後に「おまけ」から見ることが可能。

・このゲームには複数の過去作との関連性があるため過去作をプレイしているとよりストーリーを楽しむことができる。

・真エンディングで判明するアキラの真実と映像の切り替わりを見た時、大きな衝撃と鳥肌が立つほどの感動を味わうことができる。

「ボクだけがしっている」ストーリーの感想

過去作品における登場人物の現在

この作品にはいくつかの過去作の登場人物たちがアキラの知り合いや、たまたま同じ店に居合わせた人物として登場します。彼らがメインで登場した作品におけるTRUE ENDの世界線ということになっており、別の作品を通してさりげなく彼らの元気そうな様子が垣間見れたことが嬉しかったです。さらに、TRUE END1開放後には過去作3作品のTRUE ENDの後日談的なものをTRUE END2~4として見ることができ、各作品のエンディングを改めて思い出させてくれるような素晴らしいシナリオでした。

アキラが見た「1年間の夢」の秘密

アキラは昏睡状態にあった10年間のうち1年間だけ不思議な夢を見ており、その夢を鮮明に覚えていました。夢の中でアキラには恋人がいたものの、最後には悲しい別れをすることになってしまうのですが、まさかアキラの正体が「キミのニセモノに恋をする」に登場したセツナだったことには本当に驚きました。

アキラはTRUE END1にて夢の中で交際していた恋人となんと再会することができます。ここで、アキラの正体とTRUE END1に関する私なりの解釈を載せておきます。

※「キミのニセモノに恋をする」の登場人物名が出るなど、そちらのネタバレも含みます

■トワが記憶喪失になっていた1年間だけ、トワの中に現れた人格「セツナ」の正体はアキラ。(アキラは女の子)

■セツナ≒アキラなので、夢の中でアキラが交際していた相手は秋文。

■「セツナの人格+トワの身体」でアキラは秋文と交際していたため、秋文はトワの外見とセツナという名前しか知らないはずなのに秋文がアキラの正体にすぐに気付いたのは、秋文はセツナの中身を純粋に好きだったから。

■結局、アキラが夢だと思っていた1年間の秋文との交際は現実だった。(昏睡状態だったアキラの意識がトワの身体の中に期間限定で入っていた?)

そして秋文と思われる男性がTRUE ENDで放った言葉は、「キミのニセモノに恋をする」の時の彼の考え方から一貫しておりブレていません。

 

「ボクは多分、キミがどんな姿でどんな名前であったとしても」

「変わらずにキミの事が好きなんだと思う」

「きっと、これから先もずっと」

引用元:「ボクだけがしっている」ゲーム内男性のセリフ

 

上記の、秋文と思われる男性のセリフは「外見と名前は違ってもアキラは自分が好きになった本物(中身がセツナだから)」という考え方を示しており、「キミのニセモノに恋をする」のTRUE ENDで秋文は「自分が好きになったセツナは、トワのニセモノ(トワは外見が同じでも中身はセツナではないから)」という意味の発言をします。

秋文が外見に関係なく「セツナという存在」をずっと大事に想っていたことがよくわかりますね。

セツナも秋文との別れを非常に悲しんでいたため、「ホンモノの身体」に戻ったアキラという姿で秋文と再会できたことに本当に感動しました。

アキラとトワの出会い

アキラが入った喫茶店で、アキラがかつて「セツナ」として生きていた際に入っていた身体の持ち主である「トワ」に出会うところも非常にアツいです。

トワが記憶喪失になっていた1年間の人格である「セツナ」がアキラであることを見抜いたトワがアキラに「貴方らしい」「貴方が思っている以上に魅力的」と伝える場面は、かつて同じ身体で生き、同じ相手を好きになった同胞でありライバルへの賛辞のようで素敵だと思いました。

おわりに

ミサキがSNSで知り合ったヒノと、互いのコンプレックスを理解し合える素敵な関係を築いていけそうだというストーリーにも感動しましたが、最後にアキラに関してこれほど衝撃的な展開が待っているとは思いませんでした。特にTRUE ENDは終始感動しっぱなしの作品です。

 

最後までお読み下さりありがとうございました。