今回は茶碗蒸し様による「おじさんと遊ぼう」のレビューとエンディングの感想・考察を紹介していきます。この作品はコメディ要素ありのチャット型ノベルゲームです。
●「おじさんと遊ぼう」の特徴・レビュー
●このゲームのストーリーやエンディングの感想・考察
●エンディングの内容に関するネタバレあり
※この記事はゲーム内容のネタバレを含みますのでご注意下さい。
「おじさんと遊ぼう」あらすじ
SNSのフォロワーが5万人もいる大人気インフルエンサー「あずさ」のもとに、とある「おじさん」から突然DMが届いた。いつもなら無視するあずさだが、この日は暇だからという理由で「おじさん」とやり取りを始めてしまうが…。
「おじさんと遊ぼう」は何でプレイできる?
このゲームはノベルゲームコレクションにてプレイ可能です。
ゲームの特徴・評価
SNSのDMでおじさんとやり取りしていくゲーム
・プレイ時間は10分~15分程度。
・エンディングは全4種類。
・会話はチャット形式で選択する内容によって結末が変わる。
・4種類のエンディングを開放するとTRUE ENDに辿り着くことができる。
本物のSNS上でやり取りしているかのような感覚を味わうことができるシステム
あずさがつぶやきと写真を投稿している画面は本物のX(旧Twitter)にかなり近く、あずさのプロフィール欄・あずさの投稿に反応する彼女のフォロワーのコメントなども現実にありそうな内容です。そんなリアルなSNSの画面のDMで「茂おじさん」とやり取りをしていると、あずさではなく自分が茂おじさんとチャットしているかのような感覚になることがあります。
茂おじさんから繰り出されるおじさん構文の内容も、もし自分に対して送られてきたら絶対に嫌だろうなと思うようなカタカナ・言葉遣い・顔文字や絵文字のオンパレードで細かく作り込まれています。
「おじさんとのやり取り」から展開される豊富なエンディング
このゲームには、茂おじさんたちからまさかの写真が送られてくるという驚愕のエンディングや、茂おじさんの正体が実は力ある大賢者だったというエンディングなど、ネタ的なお笑い系やファンタジー要素のある不思議な結末があります。さらに茂おじさんがストーカー化するという恐怖のホラーエンディングまであり、系統の全く異なるエンディングを楽しむことができます。エンディングごとに設定された異なるBGMや演出も、その結末の面白さ・奇妙さ・怖さをしっかり引き出してくれています。「おじさんとの面倒なDMのやり取り」からこれだけ豊富なエンディングを展開してくれるところが素晴らしいと思いました。
「おじさんと遊ぼう」エンディングの感想と考察
※ここから先はTRUE ENDのネタバレを含みます※
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衝撃的なTRUE END
4種類全てのエンディングを開放した先にあるTRUE ENDは、まさかのあずさ女装エンドでした。あずさは実は男性(苗字が梓)で、アプリによる加工技術を駆使して美少女に成りすましていたのです。梓おじさんがフォロワーたちとSNS上で遊ぶ、それが「おじさんと遊ぼう」が意味する本当の内容であると考えられ、衝撃的な伏線回収になっています。TRUE END開放後はゲームのタイトル画面もあずさの可愛いイラストから梓おじさんの女装イラストへと変わり、世にも奇妙な物語を彷彿とさせるような不気味なBGMが流れる演出には本当に驚きました。
あずさに対する見方の変化
TRUE ENDを知ることによって、「茂おじさんは、梓おじさんとずっとDMをしていたんだな…」と複雑な感情になるなど、今までのあずさの言動に対するプレーヤーの見方が完全に変わってしまいます。
特に気になったのは茂おじさんがストーカー化してあずさの家に突撃してくるエンディングです。正体を現せばもう茂おじさんは粘着してこないのではないかと思いましたが、人気インフルエンサー「あずさ」の正体が男性であることがバレるのを恐れて何もできなかったのかもしれない…などと思わず様々な想像が膨らんでしまいました。
さらに茂おじさんストーカー化エンディング内で、あずさの「私の今までの悪行が、自分に跳ね返ってきた」というセリフがあるのですが、最初は意味があまりわかりませんでした。しかしTRUE ENDを知った時、この「悪行」とは女装してフォロワーを欺き続けていたことなんだろうか?と気付くなど、他のエンディングとの関連性も気になりました。
おわりに
イラストが綺麗で可愛らしい上にストーリーも全体的に面白く、さらにTRUE ENDではものすごいどんでん返しがある素敵なゲームです。プレイしてみると、良い意味で終始感情が忙しくなります!笑