今回は夢観士あさき様が制作された「白いプリンター」の紹介とネタバレありのレビューをしていきたいと思います。このゲームは短編のホラーノベルゲームです。
●短時間でプレイできる手軽なホラーゲームを楽しみたい人
●脅かし要素ありのホラーノベルを読みたい人。
●「白いプリンター」のレビューやプレイした感想を知りたい人
※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。
「白いプリンター」あらすじ
主人公は料理レシピの印刷をするためにプリンターが必要となり、ゴミとして捨てられていた一台の白いプリンターを拾う。そのプリンターは印刷時の画質も良く、何の問題も無く使用できていたが、ある日突然プリンターの印刷物にある変化があった…。
「白いプリンター」は何でプレイできる?
このゲームはノベルゲームコレクション・ふりーむにてプレイ可能です。
ノベルゲームコレクション
ふりーむ
ゲームの特徴・評価
白いプリンターを拾った男の物語を読むノベルゲーム
・プレイ時間は15分程度。
・エンディングは分岐ありの2種類で、選択肢によってエンディングが変化する。
・一部脅かし要素やグロテスクな表現があるため苦手な方は注意が必要。
短いが思わず引き込まれてしまうストーリー
ストーリー自体は短めなのですが、短い物語の中にしっかりと恐怖演出が盛り込まれています。プリンターが紙を印刷する音が非常にリアルだったり、かつ印刷物に少しずつ異変が生じる様子にゾワっとさせられてしまうなど、「ごく普通のものが急に恐ろしいものに思えてくる」ような、日常に浸食してくる系の恐怖を感じます。しかし読み進めているうちに、怖いながらも「なぜこんなおかしなことが起きているのだろう?」と思わず続きが気になってしまいます。
BAD ENDの恐怖演出がとにかく恐ろしい
2種類のうち、おそらくBAD ENDと思われる方のエンディングでは、なんと燃えた人型の化物のようなものが主人公の背後から襲ってきます。その化物の姿や匂いを描写した文章表現が生々しく、うっすらと背景に映る化け物の白い瞳や歯の映像・最後に響く無機質なプリンターの印刷音と相まって、背筋が凍るような怖さがあります。
「白いプリンター」ストーリーの感想と考察
まるで『世にも奇妙な物語』のような雰囲気があり、「白いプリンターがなぜ印刷しようとしたアイドルのリアルタイムの様子を画像として出力してきたのか?」「なぜ印刷した紙を燃やしたら印刷された画像のアイドルが現実でも燃えてしまったのか?」など、恐怖の中にも謎が多い物語だと思います。
エンディング後に語られる内容からの推測ですが、印刷画像の女性アイドルと交際していたカメラマンの魂がこの白いプリンターに宿っており、女性アイドルを社長から助けるため、印刷物を通して主人公に助けを求めていたように感じました。だからこそTRUE ENDと思われる方のエンディングでは女性アイドルが無事に助かった後に、役目を終えた白いプリンターが動かなくなったのだと考えられます。
BAD ENDと思われる方のエンディングについてはその後の情報がほとんど無いので完全な憶測になりますが、カメラマンの念の力のようなものでこの白いプリンターから出力された印刷物は現実世界に干渉できるようになってしまったために、女性アイドルが印刷された紙を燃やすと現実のアイドルも燃えてしまったのではないでしょうか。そこにカメラマンの怨念も混ざり合った結果、化物のような形相で主人公に襲い掛かったのだろうか、と考えてしまいました。
おわりに
手軽に読むことができる上に、しっかりとした恐怖を存分に味わうことができ、エンディングも考察しがいのあるホラーゲームだと思います。気になった方はぜひプレイしてみて下さい。
最後までお読み下さりありがとうございました。