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【アクアリウムは踊らない】ゲームレビュー・考察/謎だらけの水族館から脱出せよ

今回は、橙々様が制作された「アクアリウムは踊らない」の紹介とネタバレありのレビューを書いていきたいと思います。ストーリーの考察もしておりますので、最後まで読んでみて下さい!

この作品は、水族館からの脱出を目指すホラーゲームです。※現在は前編のみ公開中(2023/11/18日時点)

⇒2024年2月15日に「完全版」がsteamにて公開されました!そして完全版の『アクアリウムは踊らない』をプレイしたネタバレありのレビュー&考察記事を更新しましたのでこちらもぜひご覧下さい!

▼完全版のレビュー&考察記事(ネタバレありです)

 

▼完全版の実況動画はこちらになります!

(チャンネル登録・高評価にて応援いただけると大変励みになります…。)

この記事はこんな人におすすめ!

●幻想的な雰囲気と不穏な世界観の混合する世界をゲームで楽しみたい人

●ホラー演出だけでなくチェイスもありのホラーゲームをプレイしたい人

●「アクアリウムは踊らない」のレビューやストーリーの考察を知りたい人

※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。

 

▼なお、前編のみ公開時の実況動画もまとめてUPしております。

 

「アクアリウムは踊らない」あらすじ

主人公スーズはある少年からプレミアムチケットをもらい、幼馴染のルルとビアンカ水族館に行くことになった。館長の妻であるクリスの案内付きで水族館を楽しむことになるスーズだが、途中で突然ルルは行方不明になってしまった。レトロと名乗る謎の人物や少女キティたちと出会いつつ、スーズは水族館の出口を探す。果たして無事にルルを見つけ出し、水族館から脱出することはできるのだろうか?

 

▼スーズがもらった水族館のプレミアムチケット

※画像は製作者様によるXの素材提供ポストからお借りしております。

(URL: https://twitter.com/aqua_dance_/status/1421298500663320577?s=20

「アクアリウムは踊らない」は何でプレイできる?

このゲームはふりーむにてプレイ可能です。

ゲームの特徴・評価

行方不明の幼馴染を探しつつ水族館の秘密を暴くゲーム

・プレイ時間は2時間~3時間程度。

・エンディングなし。(※2023年11月18日時点で前編のみ公開中のため)

・水族館の中を探索し、幼馴染につながる手掛かりを探しながら出口を探す。

・主人公スーズは一定の条件下でクラゲになる能力があり、人間モードとクラゲモードを切り替えつつ探索を行う場面がある。

幻想的な世界観と不気味な世界観の対比を楽しむことができる

水族館内のBGMが非常に幻想的で、選択肢を選んだ時のクリック音が水音になっているという演出が素敵です。序盤はホラー感が無く、水族館を本当に楽しく巡っているかのような気分にさせてくれます。しかし途中からは血文字が壁に現れたり、突然血のように水槽の水が真っ赤になるホラー演出・不気味なBGMなど一気に世界観が変わり、その対比がより恐怖感を高めてくれます。

主人公が水生生物に変わるというギミックが面白い

探索中は、主人公スーズが一定の条件下で「人間モード」と「クラゲモード」を使い分けるギミックがあります。この効果によって水族館内の地上部分だけでなく水槽の中にも入れるため探索範囲が広がり、謎解きにも影響してくるのが面白いです。

「アクアリウムは踊らない」ストーリーの考察

この作品には登場人物や水族館に関する様々な謎が存在します。前編のみ公開済のため真相はまだ明かされていませんが、前編プレイ時点の情報でいくつか考察してみたいと思います。

※後編リリース後に全て覆されるかもしれませんがあくまで予測ですのでご容赦下さい。

水族館の生き物は元人間なのではないか?

理由①:アシカとデメキンの存在

スーズたちは「アシカ」という名の半魚人と出会うのですが、彼女はおそらくゲーム序盤に会話した「トイ」という人間の少女で、スーズはトイが何者かに襲われて半魚人になりかけていた状態を一度見ています。しかし彼女は人間の頃の記憶を完全に失い、今の生活を楽しんでいます。

また、デメキンカフェ&バーの店主である魚人?のデメキンは、「昔の店でスコーンを出していたため今の店を開店しようと思ったが、今が初めての店なのに昔の店なんておかしい」といった発言をしています。これは人間だった頃に店を経営していた時の記憶が微かに残っていることの表れだと考えられます。

 

理由②:水族館で聞こえた声

水族館に入った時、スーズだけが「人間に戻れなくなる」という何者かの声を最初に聞いており、水生生物の言葉を一部だけ理解できます。さらに彼女はクラゲに変身する力も持っているために化物から狙われていたり、途中で記憶が曖昧になっていたことから、スーズもいずれ完全に水生生物となる要素を持つ存在であり、元人間である水生生物たちの声が聞こえてしまったのではないでしょうか。

 

しかしクリーピーという謎の生き物が存在していたり、レトロやキティは記憶に影響が無いことから全員が水生生物になる要素を持つわけではなく、純粋な魚なども水族館内に展示されていると思われます。

館長の妻クリスの黒幕説

探索中にクリスは何故か亡くなってしまうのですが、あれは自作自演で実は生きており水族館の謎に深く関わっていると思います。気になったのは、受付にあった日記の切れ端に書かれた文章です。

●月●日
今日も……は調…が悪…みたい…す
部屋…ら出て…てくれ…せん
こん…に愛し…るのに
あなたが…好き…ク…ゲもこんなに集…たのに

引用元:『アクアリウムは踊らない』ゲーム内の文章

日記からは誰かの調子が芳しくないこと・書き手はその誰かへの愛が強く相手が好きなクラゲを集めていたことがわかります。日記には狂ったかのように大量の「好き」も書かれていたことから、書き手の愛が歪んでいることも想像できます。

クリスが館長と共にビアンカ水族館を経営していること、館長がクラゲ好きでクラゲの展示ゾーンにこだわっていたことがクリスの発言からわかるため、不調なのは館長で、日記の書き手は妻のクリスだと考えています。

館長が現在どのような状態になっているかは不明ですが、館長のためにクリスが一部の人間を水生生物に変えたり、クラゲに変身できるスーズを密かに狙っている可能性もあるのではないかと予想しています。

衝撃の裏切り

ストーリーの終盤、レトロの相棒キティがスーズを殺めようとするところで物語が終わります。キティの発言からは、彼女が水族館から脱出できないことに対する焦りがわかります。

私は出たいというよりは…
出なくちゃ…いけないのよ…
1秒でも早く…じゃないと…あいつが…

引用元:『アクアリウムは踊らない』キティの発言

詳細な理由はわからないのですが、もしかしたら水生生物になる要素を持つ人間が一緒にいると水族館からの脱出が難しくなるのかもしれません。

さらにキティは「弟のために」スーズを殺めようとしたのですが、個人的にキティの弟はゲーム冒頭に出てくる、スーズにチケットを渡した薄ピンクの髪の少年ではないかと推測しています。

その理由は「髪色がキティと似た薄いピンク色」「病院から出られないのにもかかわらず、入手困難なプレミアムチケットを2枚持っていた」からです。チケットはもともと、キティが弟と一緒に行こうと思ってプレゼントしたものではないかと考えています。

おわりに

いくつか考察をさせてもらいましたが、このストーリーにはまだまだ謎が多く、プレイしながら深堀りするのが面白い作品です。後編のリリースが非常に楽しみです。

 

最後までお読み下さりありがとうございました。