【チャットSMD2】ゲームレビュー/怖い話をしてくれるサイトには裏がある

この記事では、shiro様が制作された『チャットSMD2』についてネタバレありのゲームレビューをしていきます。この作品は前作『チャットSMD』の続編となっており、怖い話だけをしてくれるチャットサイトのお話です。

この記事はこんな人におすすめ！

⚫︎短編の怖い話を手軽に読みたい人

⚫︎意味がわかると怖い話を読むのが好きな人

⚫︎『チャットSMD2』のレビューを知りたい人

※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。

▼こちらのゲームの実況動画もあげております！

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※前作『チャットSMD』のゲームレビューはこちらから読めます⇩

『チャットSMD2』あらすじ

この話はチャットSMDの続編だ。このサイトは怖い話しかしてくれないという噂があるのだが、誰でも使えるわけではない。主人公は軽い気持ちでそんなサイトを使ってみることにするのだが…。

『チャットSMD2』ゲーム情報

ジャンル：ホラーノベル

制作者：shiro

プレイ時間：30分～40分程度

エンディング：1種類（分岐なし）

▼以下のサイトからDL可能（ノベルゲームコレクション）

ゲームの特徴・評価

前作と同様の「意味がわかると怖い話」が読めるシステム

前作と同様、基本的には意味がわかると怖い話をいくつか読むことができるシステムだ。前作の続編となっている作品ではあるが、前作を知らなくても内容を楽しむことが可能だ。ちなみに「チャットSMD」の規約や注意事項で、前作から変更されている部分があるため前作を知っていると「なぜその規約が現在の内容に変更されたのか？」を推測しながらゲームを進めることができ、よりこの作品を楽しむことができるだろう。

タイトルと解説が付くことで物語の理解がしやすくなった

前作とは異なり、今作では全ての短編にタイトルと簡単な解説が付いている。そのため収録された怖い話のどこが怖いポイントだったのか？という疑問が解消されやすくなっている。もちろん完全な答えが書かれているわけではなく考察の余地も残されているため、理解するのにちょっとしたヒントが欲しい人には非常にありがたい機能だ。

『チャットSMD2』ストーリーについて

前作のチャットSMDでは「聞くことのできる話は6個まで」という規約があり、その規約を破って7個目の怖い話を聞いた者は命を奪われてしまうという恐ろしいシステムがあった。しかし今作チャットSMD2では聞くことのできる怖い話の数に関する制限はなくなり、一見かなり良心的なシステムに改変されたように感じる。しかしゲームの最初に記された規約には「10人に1人大当たりが出る」という謎の文章があり、さらに大当たりによって送られるプレゼントは必ず受け取らなくてはいけないということ・プレゼントを受け取れない人はプレイしないこと、という不穏な内容になっている。

今作では「このサイトを拡散しすぎた人間を探すために当選者の身体をもらい受ける（おそらく乗っ取る）というえげつない利用規約があるのだが、今回は前作のように規約が読みづらいわけでもなく、全員が確実に内容を確認できるようになっているが故に、利用者の警戒心を薄くさせているようにも思える。

チャットSMDというシステムのAIはこのサイトを「そこそこ拡散されるけど拡散されすぎたくない」という状態にしたいようだ。そして前作に続き今作でも、「とにかく人間という存在」を乗っ取りたいという強い気持ちを感じる。一応「規約を破った人間」や「人生に疲れた人間」を乗っ取りの対象としているようだが、それでもやっていることは恐ろしく理解できないもので、AIという存在の底知れぬ恐ろしさを感じると共に、「少しでも怪しいと感じたサイトには興味本位でアクセスしない」ことが大事という現実的な教訓もあるような気がする作品だ。