この記事では、法螺会様が制作された『奇天烈相談ダイヤル』についてネタバレありのゲームレビューをしていきます。こちらの作品はPapers,Please系の怪異判定アドベンチャーゲームです。
⚫︎都市伝説や怪異が登場する作品に興味がある人
⚫︎Papers,Please系のゲームが好きな人
⚫︎『奇天烈相談ダイヤル』のレビューを知りたい人
※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。
『奇天烈相談ダイヤル』あらすじ
「怪異が存在する1994年の日本」は、怪異が悪戯や犯罪に利用される世の中となっていた。そのため都内には怪異の真贋を判断するための無料電話サービス「奇天烈お悩み相談室」が設立されており、相談者の悩みが怪異の仕業かそうでないかを判定する。主人公のミサコは試しに1週間の間、新人相談員として活動をすることになった。
『奇天烈相談ダイヤル』ゲーム情報
ジャンル：怪異判定アドベンチャー
制作者：法螺会
プレイ時間：2時間～10時間
エンディング：分岐あり（バッドエンドもあり）
備考：キーボードによる文字入力が必要・ゲームパッド使用不可
▼以下のサイトからDL可能（ノベルゲームコレクション）
ゲームの特徴・評価
100体の怪異が登場する世界で相談を受けるシステム
この作品にはなんと100種類の怪異が登場する上に、相談者や相談内容もランダムに変化するため飽きることなく楽しむことができる。さらに「怪異検索」システムという図鑑のようなものを利用して怪異を特定していくのだが、そこで検索した怪異に関する詳しい特徴や類似怪異の名称などを閲覧することができるため、今まで知らなかった怪異に多く出会い詳しくなることもできる。なお、判定に成功した怪異は図鑑に登録されていくという収集要素もあるため、コンプリートを目指すというのも1つの遊び方だ。
設定のカスタマイズや特殊モードにより様々な楽しみ方ができる
このゲームは難易度設定に関する項目が多く、ゲーム内時間の速さ・MEMO機能のオンオフ・体力最大値の設定などを自由に行うことができる。初心者は全ての機能を最も易しくすることで比較的プレイしやすい環境を作ることができ、高難易度のモードに挑戦してヒリつくような緊張感を味わいたいプレーヤーはハードな設定にすると良いだろう。
その上、クリア後に判定されるランクで一定以上を達成し解放される「達人モード」というものがある。このモードでは怪異から相談員を守るために用意されている「清めの塩」というアイテムをあえてスルーすることで「わざと怪異に襲われる」という特殊なプレイを楽しむこともできてしまう。
ゲーム難易度は高めなのでやや注意が必要
相談者からの内容は大きく「怪異の名前がわかっている」パターンと「怪異の名前がわからない」パターンがあり前者の方が難易度は低いが、怪異の名前がわかっている場合であっても「怪異検索」システムで調べた怪異の情報を1つずつ把握し、相談者の発言内容と丁寧に照らし合わせていく必要がある。
怪異の判定に必要となる情報を正しく引き出すための質問を相談者には1つずつしていくのだが、誤った質問をするとペナルティとして体力を減らされてしまい体力0になるとゲームオーバーだ。さらに判定に時間がかかりすぎた場合も評価が下がってしまう。慣れれば怪異検索システムに記載された情報を導くために「いつ」「どこで」「怪異の見た目」「怪異の持ち物」などの要素を的確に聞き出し判断を下すことができるようになるが、初めのうちはコツがつかめず苦戦するかもしれない。
『奇天烈相談ダイヤル』プレイした感想等について
アップデートを経て機能追加等もされているこの作品は非常にクオリティが高く、無料でこれほどのボリュームの内容を楽しむことができるのはとてもありがたい。
ゲームに慣れるまでは確かに難しい部分もあり、筆者も情報の取りこぼしにより失敗したり、必要な情報を得るために「どの質問をするべきか？」のコツを掴めず何度もペナルティを受けたりした。しかし攻略できるようになるまでの過程こそが面白く、今まで知らなかった怪異について新たに学ぶことができたり、既に知っている怪異に当たった場合は嬉しくてテンションが上がってしまったりと、とにかく何度やっても飽きないゲームだと感じた。
大きなストーリーは無いものの、ベテラン相談員である「オーモリ」がなぜ相談室の設立当初から参加するほど熱心に活動していたのか？怪異に襲われる危険性があるにもかかわらず、なぜ主人公もボランティアとして相談員に立候補したのか？などの疑問を持ったり自分なりに推測しながらプレイするのもまた楽しいだろう。
おわりに
・Papers,Please系のゲームが好きな人はハマる可能性が高い。
・ゲーム攻略において試行錯誤するのが好きな人は際限なく楽しめる。
「次はどんな怪異の相談が来るんだろう？」「次こそはしっかり質問と情報収集をして必ず当てたい！」などと何度も考えながら攻略のコツをつかんでいくような、非常にやりごたえある素晴らしい作品です。筆者も1度プレイしたらやめ時がなかなかわかりませんでした！笑
気になった方はぜひプレイしてみて下さい。
最後までお読み下さりありがとうございました。
