この記事では、KSBゲームス様が制作された『無駄が多すぎるRPG』についてネタバレありのゲームレビューをしていきます。
⚫︎「勇者ハロルド」が活躍するシリーズを楽しみたい人
⚫︎思わず笑ってしまう・ツッコミどころの多いゲームをプレイしたい人
⚫︎『無駄が多すぎるRPG』のレビューを知りたい人
※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。
▼こちらのゲームの実況動画もあげております。
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『無駄が多すぎるRPG』あらすじ
勇者ハロルドは国王から「魔王が国王に逆らわないようにシバいて欲しい」と命じられた。だが国王の説明の長さ・ハロルドの心の中の言葉・ハロルドの仲間テレーゼが要所要所で挟む発言のせいで中々魔王の元に向かうことができない。道中で様々な出会いを経た後ついに魔王と対峙するが…ハロルドたちは無事に役目を全うすることはできるのだろうか…?
『無駄が多すぎるRPG』ゲーム情報
ジャンル:アドベンチャーゲーム
制作者:KSBゲームス
プレイ時間:1時間程度
エンディング:1種類(ゲームオーバーあり)
▼以下のサイトからDL可能(ふりーむ)
ゲームの特徴・評価
とにかく登場人物たちの話が長い!がキャラは魅力的
この作品はタイトルに「無駄が多すぎる」と付いているだけあり、登場人物たちの話には本筋と関係の無い内容が多い。話の脱線・会話に出てくる単語1つ1つに引っかかるキャラ・主人公ハロルドの心の声などがとにかく会話の中で混ざり合うカオスな状況が繰り返される。勇者ハロルドが成すべきは「魔王が国王に逆らわないようにすること」なのだが、なかなか話が進まず本来の目的を忘れてしまいそうになる瞬間さえある。
しかしキャラクターたちはなぜか魅力的で、「絶対に話を遮ってくる」「絶対に脱線する話題を投げ込んでくる」とわかっていてもつい全てのセリフを読んでしまうし、気付けば彼らのそんな言動を待っている自分がいることに気付く。
マップに仕掛けられた大量のギミックの作り込みが丁寧
この作品のマップ上に仕掛けられている様々な道具やギミックは作り込みが非常に丁寧だ。例えば王宮に設置された多すぎる宝箱には国王からハロルドへの魔王討伐資金が入っているのだが、中途半端に分割されて入っているため、資金ゲットのためには全ての宝箱を開ける必要がある。フィールド上にある大量の宝箱もほとんどが空だがごくまれにアイテムが入っているため、思わず全ての宝箱を開けようとしてしまう。
さらに兵士の話すセリフについた大量のエクスクラメーションマークに1つだけパイプ記号が混ざっていたり、ムーンウォークする猫・調べると爆発する初見殺しの雪だるまなど、「無駄な要素とわかっていてもつい調べたくなる」ギミックが数多く散りばめられている。筆者も初見プレイ時は全て確認しきれず2度プレイして回収していったほどだ。
『無駄が多すぎるRPG』ストーリーについて
基本的にこのゲームは「勇者が魔王を倒しに行く」という本筋とは関係の無い情報が多く、「無駄に凝ったギミックを大量に経て魔王に会いに行くというストーリー」になっている。しかし終始無駄を推しているわけではなく、魔王を倒した後からハロルドは無駄というものを徹底的に省こうとするのだ。国が財政難になったため無駄を省き効率的にすることを徹敵的に始めるのだが、最終的にそれが原因で仲間に倒されてしまう。無駄が全て良いとは思わないが、効率だけが必ず正しいわけではなく、一見無駄と思えることも実際は無駄ではないと実感させられる部分もあった。
だが実は「ハロルドが冒険に出て魔王を倒し、最後は仲間の手によって倒されるという一連のストーリーは全て王様が見た夢」であり、プレーヤーがプレイした物語を国王が旅立ち前のハロルドに長々と言って聞かせていたことがわかるというまさかの夢オチで冒険は終了する。このハロルドの壮大な冒険でさえ実は国王の無駄話であったという終わり方は、タイトルの期待を裏切らないような素晴らしい最後だ。
おわりに
気になった方はぜひプレイしてみて下さい!
最後までお読み下さりありがとうございました。