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【Giggle。くすくす】ゲームレビュー/こんな検索エンジンを知っていますか?

※本ページにはプロモーションが含まれている場合があります。

この記事では、荒咲りゆ様が制作された『Giggle。くすくす』についてネタバレありのゲームレビューと収録されたストーリーの考察をしていきたいと思います!

この記事はこんな人におすすめ!

⚫︎意味がわかると怖い話を読みたい人

⚫︎ホラーノベルゲームが好きな人

⚫︎『Giggle。くすくす』のレビューを知りたい人

※この記事はゲームのネタバレを含みますのでご注意下さい。

 

▼こちらのゲームの実況動画もあげております。

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『Giggle。くすくす』あらすじ

「Giggle」という検索エンジンではなんか面白い話を教えてくれるらしい。実際は「意味がわかるとゾッとする話」を読むことができるようだが、あなたはこの話の怖さに気付くことができるだろうか…?

『Giggle。くすくす』ゲーム情報

ジャンル:ホラーノベル

制作者:荒咲りゆ

プレイ時間:30分程度

エンディング:1種類

▼以下のサイトからDL可能(ふりーむ)

ゲームの特徴・評価

意味がわかると怖い4つの話が読めるシステム

ゲームを起動すると4つのタイトルが現れ、それを1つ1つ読んでいく形式になる。ちなみに読む順番は関係ないためどのストーリーから読んでも問題ない。どの話も最初は普通の物語なのだが、段々と雰囲気が不穏になっていき、最後には確実にゾッとする展開が待っている。「そういうことだったのか」と内容がわかった時の爽快感と物語で起こった出来事への恐怖が入り混じった感情を味わうことができ、この感覚をまた味わいたいとさえ思ってしまうような構成だ。

また驚かし要素は無いため怖い演出が苦手な人でも読みやすく、一部のセリフにはボイスが付いており物語への没入感を高めてくれる仕様になっている。

タイトル画面の隠しページにある要素がおしゃれ

この作品には「隠しページ」が存在し、タイトル画面の「ある部分」をクリックすることでその内容を見ることができる。特に新しいストーリーが読めるというわけではないが今までの作品のタイトルや内容・ボイスを一気に味わうことができ、収録された全ての物語が折り重なって壮大な雰囲気を醸し出しているおしゃれな演出になっているため、物語を全て読み終わった後の〆としてぜひ見ておきたい要素だ。

『Giggle。くすくす』ストーリーについて

この作品には以下の4タイトルの作品が収録されている。

一応、プレイした筆者の解釈や考察をそれぞれ載せておきたいと思う。

①頷く

②祝福の花束を添えて

③Small type bear

④2度生まれる

①頷く

主人公の「まり」は幼なじみである瑛一のことを双子や自身の半分のように思っていたため大事な存在ではあったはずだが、そこに恋愛感情は一切ない。しかし一方で瑛一はまりに恋愛感情に近いものを持っていたと考えていいだろう。兄弟のように思っていた相手からずっと恋愛感情を向けられ続けたまりはきっと困っただろうし、だからこそ子供の頃から瑛一の想いを疎ましく思っていたのかもしれない。

明確な殺意まで持っておりそれを実行したまりに対する恐怖だけでなく、その考えに至るほどまりにとって不快な何かが瑛一との間に起きたのだろうかと想像するのも怖いストーリーだ。

②祝福の花束を添えて

一見すると幸せな夫婦の話だが思想にやや問題があり、それを叶えるために互いの足を紐でつないで飛び降りることで「肉塊として1つ」になってしまったと考えられる。

本人たちは幸せかもしれないが、飛び降りた際に人が通っていたら巻き込まれていたかもしれない・残された家族の気持ちはどうなるのか、など現実的なことを考えてしまいこの夫婦には憤りを感じてしまった。事件現場に供えられた献花が2人にとっては「祝福の花束」であり彼らにとって新しい門出を祝うものということだろうか。

③Small type bear

主人公の「知沙希」が幼い頃に大事にしていたクマのぬいぐるみ「タクマ」に自我が宿っており、彼女が大人になって自分と関わらなくなった今も子供の頃の知沙希に執着し続けているところが怖い。知沙希の婚約者の意識も乗っ取ったと考えられ、もはや寺などで供養してもらった方が良いレベルの特級呪物だ。

だが大人になった知沙希もタクマに対して非常に冷淡な反応や扱いをしていたため、せめて早いうちに適切な方法で処分しておけばこのような悲劇は防げたかもしれない。

④2度生まれる

この話はホラーではなく純粋に感動する良い話だと個人的に思っている。誕生日に亡くなって幽霊になった主人公の妻と幼い娘が父親の誕生日を祝うのだが、おそらく幽霊となった主人公の誕生を「2度目の誕生日」として祝っており、2人の心の中で主人公がしっかりと生きているという印象を受ける。しかし幽霊となった主人公の言葉や「嬉しいけれど来年からはもうお祝いしなくていい」といった気持ちが2人に伝わることはないというあまりにも切なすぎる最後に、一瞬このゲームで怖い話を読んでいたことを忘れてしまう。

おわりに

☆『Giggle。くすくす』の良いところ
・意味がわかると怖い話が好きな人にはぜひ1度読んでみて欲しい。
・1話の長さが短いためサクッと読むことができ、驚かし要素が苦手な人でも問題なく楽しむことができる。

 

△『Giggle。くすくす』の気になるところ
・ストーリーによっては解釈がやや難しいところもあるかもしれない。

 

手軽に怖い話を読みたい人には特におすすめできる作品ですので、気になった方はプレイしてみて下さい!

 

最後までお読み下さりありがとうございました。